龍安寺の池で飼われているアヒルが最後の１羽になってしまった。この頃は早朝からケージの外に出してもらっているので散歩中に姿をみる事が出来る。このアヒルは鴨たちがいるとその方に向かって泳いでいくし、近づいてからは鴨の後にくっついて泳いでいるので仲間に入りたいようだ。1人（羽）だとつまらないし寂しいし他の動物に襲われる危険もあるし。鴨はオスもメスも何羽もいるがその内にカップルになる。その頃はメスの鴨も意地悪で目当てのオスに他のメスが近づかないように追っ払ったりもする。このアヒルもそんな目にあうかもしれないな。そして暖かくなると鴨たちは北へ向かって飛び去ってしまう。ふと伊坂幸太郎さんの「アヒルと鴨のコインロッカー」というタイトルが頭に浮かんだ。ボブディランの風に吹かれての音楽が聞こえる。あの本を読んだ時には、まさかアヒルと鴨が一緒に並ぶなどとは想像出来なかった。小説も映画もところどころしか思い出せないけれど、とても面白かったのを覚えている。